現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 居住性、走行性能、最新装備、見た目以上に進化した日産の最新ミニバン「セレナ e-POWER」

ここから本文です

居住性、走行性能、最新装備、見た目以上に進化した日産の最新ミニバン「セレナ e-POWER」

掲載 28
居住性、走行性能、最新装備、見た目以上に進化した日産の最新ミニバン「セレナ e-POWER」

今や日本の国民車、ファミリーカーの代表格ともなっているのが国産Mクラスボックス型ミニバンだ。その最新モデルが、2022年11月に発表し、ガソリン車を翌月12月に、2023年4月に日産自慢のe-POWERモデルを発売した、6代目となる日産セレナである。

マイナーチェンジと思いきや中身の進化はハンパない

クルマに乗ったらまず確認を!意外と忘れがちな座席やミラーの調整ポイント

エクステリアデザインはどこから見てもセレナであり、プラットフォームは先代からのキャリーオーバー(ホイールベースは10mm延長)。クラスで唯一、全車8人乗りを実現するパッケージングも先代と変わらない(ルキシオングレードを除く)。とすると先代の流れをくむビッグマイナーチェンジモデルなのか?と思うかもしれないが、中身の進化はハンパではない。

車種構成は今ではライバルにない5ナンバーサイズ(全幅1695mm)を維持した標準車、おなじみかつメイングレードとなるハイウェイスター、そしてこの新型では、最上級のルキシオンが加わっている。ちなみにハイウェイスターの全幅は先代の1740mmから1715mmに狭められているのだが、これは先代のいかにも後付けした感が強く出っ張っていたサイドシルプロテクターを”すっきり”ボディと一体化、かつタイヤと面一化したことによる。無論、基本ボディ、室内空間は5ナンバーの標準車と同じ(ミラー・トゥ・ミラー幅)だから、取り回し性、駐車性は全グレードともに優秀だ。

顔つきは大きく変わっている。とくにハイウェイスターは4連LEDヘッドライト、大型Vモーショングリルで迫力を増幅。ミニバンとしての高級感を高めるのに一躍買っている。ただし、ヴォクシーほどの”悪っぽさ”がないところがセレナの良心!?でもありそうだ。

パッケージング、室内空間に関しては、先代と大きく変わっていない。しかし、インパネ、メーター、センターディスプレーのデザイン、レイアウトはBEV(電気自動車)のアリアを彷彿させる先進感たっぷりだ。

キャプテン&ベンチシート自在(ルキシオングレードを除く)の2列目席のスライド量は先代比-50mm。その理由は主に3列目席のニースペースのゆとり向上が目的と説明されている。

そう書くと、ミニバンの特等席の2列目席のニースペースが減少しているように思えるが、身長172cmの筆者のドライビングポジション基準で、2列目席膝周り空間は先代の360mmから410mm(標準スライド最大時)に広がったとともに、3列目席最小膝周り空間は先代の45mm~に対して120mm~(2列目席スライド位置による)まで拡大。つまり2/3列目席の居住性、足元の広さがともに向上した”魔法の”パッケージングを実現したわけだ。

尚、それにかかわるラゲッジルームの奥行は、3列目席後端時(スライド量120mm)の約360mmは新旧セレナで不変だが、3列目席前端時の奥行寸法は先代のほうが、約70mmの余裕がある(先代約480mm、新型約410mm)。言い換えれば、居住性優先パッケージへと進化したことになる。

3列目席の居住性も大幅にアップグレード

先代から採用された、車体後方にスペースがない場所でもラゲッジルームの荷物を出し入れしやすいデュアルバックドアも継承されている。これはリヤウインドー部分のみを開閉できるアイデアで、ボックス型ミニバンの大きく開くバックドアのデメリット解消に一役買っている。

ちなみに室内の頭上空間はフロアがやや高まったため、2列目席で約40mm狭まってはいるが、それでも身長172cmの筆者であれば約240mmを確保(先代約280mm)。一方、3列目席頭上はヒール段差(フロアからシート座面までの高さ)を約20mm高め、着座性、立ち上がり性を向上させているにもかかわらず約150mmと、 先代の約120mmから約30mmの余裕がもたらされている。3列目席の居住性も大幅にアップグレードされているということだ。

また、先代e-POWERモデルで採用されていなかった、セレナならではのスマートマルチセンターシート(1-2列目席間を前後に移動でき、2列目席ベンチシート化の役割も受け持つ)は、形状の見直しで、新型ではe-POWERモデルにも採用されている(つまりe-POWERモデルも8人乗りになった/ルキシオンは7人乗り)。

新型セレナに用意されるパワーユニットは、ガソリン車が先代用の改良版である2Lガソリン、150ps、20.4kg-m。WLTCモード燃費13.0~13.4km/L。100%電動駆動となるハイブリッドのe-POWERモデルは先代の1.2Lから1.4Lに排気量アップしたエンジン98ps、12.5kg-m(発電専用)。大幅なパワーアップが施されたモーター163ps、32.1kg-m(駆動用/先代は95ps)。WLTCモード燃費18.4(ルキシオン)~20.6km/Lとなる。100%電動駆動の駆動力が大幅にアップしたことは間違いない。

タイヤはハイウェイスターの場合、先代の195/65R16から205/65R16にサイズアップ(ルキシオンはプロパイロット2.0対応の専用タイヤ)。これは乗員1人当たりの荷重要件が以前の55kgから75kgに増えたことによる。

装備面での注目点は、セレナとして初のAC100V/1500Wコンセントを用意したこと。車内外で1500Wまでの家電品が使え、ノートPCの充電も可能。アウトドア、車中泊、災害時に大活躍してくれること必至である。

日産自慢の先進運転支援システム、プロパイロットが進化しているのはもちろんだが、新型セレナ大きなハイライトとして挙げられるのが、最上級グレードとなるルキシオンに標準装備されるプロパイロット2.0だ。つまり、高速道路の複数車線をナビゲーションと連動して設定したルートを走行し、ドライバーが常に前方に注意して道路・交通・自車両の状況に応じ直ちにハンドルを確実に操作できる状態にあれば、同一車線内で”ハンズオフ”が可能となる運転支援システムが搭載されているのである。

もっとも、カメラ、レーダー、ソナー、GPS、3D高精度地図データ(HDマップ)を組み合わせて機能するプロパイロット2.0は依然高価で、e-POWERルキシオングレードの価格は、e-POWERモデルのベースグレードとなるXの319.88万円に対して479.82万円と、e-POWERもプロパイロットも持たない日産のフラッグシップミニバン、エルグランド250ハイウェイスタープレミアムの479.71万円と同等になってしまうところが悩ましい・・・。

なお、新型セレナの試乗記、車中泊も快適に楽しめる2/3列目席フルフラットアレンジなどについては、別途、お届けしたい。

文/青山尚暉
写真/日産・青山尚暉

こんな記事も読まれています

BMW『コンセプト・スカイトップ』…2シーターオープンがヴィラ・デステに登場[詳細画像]
BMW『コンセプト・スカイトップ』…2シーターオープンがヴィラ・デステに登場[詳細画像]
レスポンス
【カワサキ】「Kawasaki Plaza Racing Team」が 伊藤忠商事とのスポンサー契約を締結!
【カワサキ】「Kawasaki Plaza Racing Team」が 伊藤忠商事とのスポンサー契約を締結!
バイクブロス
6月7日は都心部で交通規制! 日枝神社「山王まつり神幸祭」が6年ぶりに復活。
6月7日は都心部で交通規制! 日枝神社「山王まつり神幸祭」が6年ぶりに復活。
くるくら
ナイトロンから BMW G310GS(’17-20)用リアショックアブソーバーが発売!
ナイトロンから BMW G310GS(’17-20)用リアショックアブソーバーが発売!
バイクブロス
定番アウトドア用品から新製品まで10%OFF!「LOGOS FAMILY SMILE キャンペーン」を6/4~23まで実施
定番アウトドア用品から新製品まで10%OFF!「LOGOS FAMILY SMILE キャンペーン」を6/4~23まで実施
バイクブロス
テックサーフから KX450(24)用フルエキゾーストマフラー「Super Moto MX/スーパーモト エムエックス」が発売!
テックサーフから KX450(24)用フルエキゾーストマフラー「Super Moto MX/スーパーモト エムエックス」が発売!
バイクブロス
MAXWIN 製品が楽天スーパー SALE で最大半額以下で販売! 先着100名様には限定特別クーポンも
MAXWIN 製品が楽天スーパー SALE で最大半額以下で販売! 先着100名様には限定特別クーポンも
バイクブロス
勝田車にトランスミッションのトラブルが発生。オジエは首位堅持、エバンスが4番手浮上/WRCイタリア
勝田車にトランスミッションのトラブルが発生。オジエは首位堅持、エバンスが4番手浮上/WRCイタリア
AUTOSPORT web
自動車メーカーや装置メーカーなど85社 不正行為の報告結果(5月末時点)
自動車メーカーや装置メーカーなど85社 不正行為の報告結果(5月末時点)
日刊自動車新聞
Blutooth®搭載の工具ってすごくない!? もっと便利になったトルクレンチ「CEM3-BTシリーズ」
Blutooth®搭載の工具ってすごくない!? もっと便利になったトルクレンチ「CEM3-BTシリーズ」
月刊自家用車WEB
[15秒でわかる]アウディ『RS4アバント』25周年モデル…パワー、トルク、スピード
[15秒でわかる]アウディ『RS4アバント』25周年モデル…パワー、トルク、スピード
レスポンス
新型N-BOXより全然安い[レクサスCT]!! プリウスベースも全く別物! おじさんにオススメしたいハッチバック3選
新型N-BOXより全然安い[レクサスCT]!! プリウスベースも全く別物! おじさんにオススメしたいハッチバック3選
ベストカーWeb
なつかしのトヨタ「スポーツ800」に20歳女子レーサーが乗ってみた!「この軽快な乗り味は攻めたくなっちゃいます!」【令和女子旧車に乗る】
なつかしのトヨタ「スポーツ800」に20歳女子レーサーが乗ってみた!「この軽快な乗り味は攻めたくなっちゃいます!」【令和女子旧車に乗る】
Auto Messe Web
WRC第6戦、タナックが最終ステージで大逆転勝利、オジェはまさかのパンクに泣く【ラリー・イタリア・サルディーニャ】
WRC第6戦、タナックが最終ステージで大逆転勝利、オジェはまさかのパンクに泣く【ラリー・イタリア・サルディーニャ】
Webモーターマガジン
国交省、トヨタ・ホンダ・マツダ・スズキ・ヤマハ発動機から不正行為の報告 現行6車種は出荷停止
国交省、トヨタ・ホンダ・マツダ・スズキ・ヤマハ発動機から不正行為の報告 現行6車種は出荷停止
日刊自動車新聞
ホンダ:ミル、マシントラブルでリタイアするも「新型エアロは機能している」/第7戦イタリアGP スプリント
ホンダ:ミル、マシントラブルでリタイアするも「新型エアロは機能している」/第7戦イタリアGP スプリント
AUTOSPORT web
フィアットのミニバン「ドブロ」に、限定モデル 「Doblo Advanced Edition」を追加
フィアットのミニバン「ドブロ」に、限定モデル 「Doblo Advanced Edition」を追加
月刊自家用車WEB
ロイヤルエンフィールド『HIMALAYAN』新型発売…アドベンチャーモデル
ロイヤルエンフィールド『HIMALAYAN』新型発売…アドベンチャーモデル
レスポンス

みんなのコメント

28件
  • セレナがどうという以前に、
    日頃からどうしようもない記事ばかり書く
    ダイムなんか、誰が購入の参考にするんだよw
  • セレナルキシオンのコンソールボックスは架台が大きいだけでテッシュボックスも収納出来ない等使い勝手が悪い。パンフレットに記載の車内が片付く、気分が上がる、使い勝手に優れたたっぷり収納。との整合性が合わないのでは?メーカーは早急に対応すべきでは!!

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

276.9479.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

5.8488.5万円

中古車を検索
セレナの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

276.9479.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

5.8488.5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村